先週に続き

nostalji2016-05-16

西部劇DVDの『群盗の宿』(1949年/監督:カート・ニューマン)を観る。
トム・ホーン(バリー・サリバン)は、イカサマ賭博で無一文になり強盗を働いて留置所にブチ込まれます。獄中で強盗団を率いるモーガン(ブロデリック・クロフォード)と知り合い、モーガンと脱豪。一味に加わったトムは、腕前を見せるために一人で金鉱事務所を襲います。そこで働いていたジュリー(マージョリー・レイノルズ)はトムに惹かれ、保安官に嘘の証言をしてトムを助けるのね。二人は愛しあうようになり、まとまった金が入ったらサンフランシスコへ行く約束をします。トムとモーガン一味は次々に悪事を重ねますが、仲間の一人が捕まったことから一味は無法の町トゥームストンへ。隠していた金の分け前をめぐってトムとモーガンが対立し……
トム・ホーンは実在の人物ですが史実とは無関係の物語で名前を借りてきただけです。関係あるとすれば、ワイオミングの大牧場主からホームステッド法を推進する小牧場主の暗殺を頼まれるところぐらいですかな。この作品ではそれも断っていますけどね。トム・ホーンでなくても成り立つ物語。
主人公も恋人も悪事に対して反省はなく、自己中なのは当時としては異色の西部劇といえます。全体の演出は凡庸ですが、トムが決闘の時に拳銃をホルスターに入れたまま発射したり、列車強盗でレールを外して脱線させて金を奪うなど、他にも色々な工夫が見られて楽しめま〜す。