完全ガイド本

nostalji2016-05-21

マカロニの友人に教えてもらった東京エンニオ・モリコーネ研究所:編・著の『エンニオ・モリコーネ映画大全』(洋泉社:2016年4月18日初版発行)を読了。2015年までの映画・テレビ作品428本(61年の「IL FEDERALE」から15年の「ヘイトフル・エイト」まで)+関連作117本の全リスト解説付きです。それと、映画ポスターとスチール写真が充実ね。
モリコーネの凄さは、その分量ですね。1960年代後半は書きに書きまくり、年間20本以上の映画を担当しています。2週間に一本という割りですよ。安手のプログラムピクチャーでもモリコーネの音楽が惹きたてるという良い仕事をしています。
モリコーネの音楽の特徴は、リズムを強く押し出し、ヴォーカルを楽器のように操るハーモニーに不協和音を多用した奇抜なアレンジ。映画の主題をすくい取る巧みなメロディ。原始的な音楽と現代音楽が同居する矛盾が“アクの強い音楽=モリコーネ節”で、カルトなモリコーネファンを生み出したんですね。この本が凄いのは日本未公開作品まで含めて、執筆者(カルトなモリコーネファン)が実際に視聴していることです。モリコーネファンでなくても、映画音楽が好きなら、資料として手元に置いておきたい一冊で〜す。