伝七ついでに

nostalji2016-09-05

友人が送ってくれた東映時代劇『伝七捕物帖・影のない男』(1962年/監督:深田金之助)を観る。高田浩吉の“伝七捕物帖”は松竹時代に11本作られており、東映移籍後にも2本作られています。これは、その1本。
美人年増のお島が殺され、伝七(高田浩吉)の恋女房・お俊(筑波久子)の弟・健太(山波新太郎)が現場にいたことから早縄の五平(阿部九洲男)に捕まります。伝七は身内が容疑者というので与力の神崎(沢村訥升)に十手を返上し、殺しの現場で独自に調査開始。麻薬王梵字屋徳兵衛を追って江戸に来ていた天満与力・小河内又十郎(品川隆二)も殺しの現場にきており、お島が徳兵衛の情婦らしいということを知ります。お島の関係者が次々に殺され、それが徳兵衛の手下だったことから犯人は徳兵衛と思われますが正体は不明。健太はお島の死に際の言葉から小指のない男を追って……
意外な俳優による意外な犯人というのがミソ。といっても、物語半ばで予想がつきますけどね。健太役の山波新太郎が準主役扱いですが、演技はド下手。知らない役者だったので気になって調べてみると、千葉真一亀石征一郎・倉丘伸太郎たちと同じ第6期(1959年)東映ニューフェースでした。マルベル堂でブロマイドも発売されており、それなりに期待されていた俳優だったようですが、あの演技じゃねェ。監督および出演しているスターランクからわかるように併映用のB級作品で〜す。