ゲテモノだが

nostalji2016-10-11

友人に頼んで送ってもらった東映時代劇『忘八武士道』(1973年/監督:石井輝男)を観る。ヒットメイカーの小池一夫(作)・小島剛夕コンビの劇画が原作です。石井輝男のアクション路線と異常路線の両方の要素が結びついた作品としてカルトな人気があります。
捕り方に追われて斬りまくる明日死能(丹波哲郎)は生きるのが面倒くさくなって川へ飛び込みますが、吉原の忘八者の頭領・袈裟蔵(伊吹吾郎)に助けられます。吉原総名主の大門四郎兵衛(遠藤辰夫)の客分になり、四郎兵衛の頼みで湯女・茶屋女などの私娼窟退治。私娼窟と吉原の紛争を好まない老中に命じられた黒鍬の小角(内田良平)が死能を襲いますが、死能の前に敗れます。老中は私娼窟を四郎兵衛の支配下におくことを認めますが、死能殺害が条件で……
忘八者とは、孝・悌・忠・信・礼・義・廉・恥の八つの徳を忘れた吉原一帯をとりしきる無法者のことね。ポルノ時代劇と副題にあるように、ひし美ゆり子を筆頭に女優たちの裸、裸のオンパレードです。それに、腕・足・耳が飛び、首が宙を舞い、血がドドッと吹き出るスプラッターが加わります。丹波はのりにのった立回りを見せるだけでなく、裸の女たちに身体を温めてもらい、内田良平は裸の女忘八のオッパイわしづかみ、遠藤辰夫は裸の女たちに囲まれてフニャフニャ。男優たちはご満悦でしょうなァ。石井輝男の演出は遊び心満載で、傑作とは言わないまでも、面白い作品に仕上がっていま〜す。
シンガポール旅行に今夜出発しますので、日記は17日まで休みます。