スパイはニューフェース

nostalji2016-12-28

DVDボックス『七色仮面(第3部:レッドジャガー)』の「黒い手の戦慄」(1960年1月15日公開)、「百万弗の対決」(1960年1月21日公開)、「最後の切札」(1960年1月27日公開)を観る。
紙幣偽造団を追っていた国家公安局の水沢(南川直)が殺され、西側諜報機関シャドーライトの女スパイ(三瀬滋子)が東側諜報機関ゴールデンアローの殺し屋(波多伸二)に殺される事件がおこります。水沢の上司・相良部長(沢彰謙)は山本警部(関山耕司)に水沢殺害に両諜報機関が関係していると言いますが、蘭光太郎(波島進)は両諜報機関を利用する国際犯罪組織の存在を確認。犯罪組織の首領レッドジャガーは、ゴールデンアローのアジトを調べていたシャドーライトのジェームズ(曽根晴美)を殺害。レッドジャガーはゴールデンアローと手を組み、右翼のボス・空閑(斉藤紫香)の所持する隠匿ダイヤを狙います。レッドジャガーは世界経済面から支配しようとしていたのね。しかし、七色仮面の活躍でレッドジャガーの正体がわかり……
さまざまな組織が入り乱れ、事件はもつれにもつれていくんですが、蘭光太郎や七色仮面が主体となって活躍する場面は少ないです。スパイものとしての面白さを狙ったんでしょうけどね。
南川直は東映東京撮影所の前身である大泉映画の第1期(1950年)ニューフェースで主演の波島進とは同期になります。第1期といってもニューフェースは第1期しかいないんですけどね。
三瀬滋子は後の応蘭芳。第5期(58年)ニューフェースで、相良部長の秘書(レッドジャガーの配下)役で出演していた八代万智子も、金有左門(藤山竜一)の助手・三子役でレギュラー出演している小林裕子も同期です。
波多伸二はニューフェースではありませんが59年に東映入社。これが最初の作品と思われますが、60年には大型新人として売りだされ、第二東映で3本の作品に主演した後、オートバイ事故死しています。
曽根晴美は第4期(57年)ニューフェース。「第1部:コブラ仮面」に裏切者の娘役で出ていた香山光子も同期ね。
テレビ映画はニューフェースにとって演技を試すだけでなく、登竜門だったので〜す。