異色西部劇

nostalji2017-02-11

移動や待ち時間の時に読もうとゲットした菊地秀行:著の『邪神決闘伝』(創土社:2015年2月1日第1刷発行)を読了。1870年代の西部を舞台に、海底に眠る邪神クトゥルーの夢が実体化した無法者を相手に、特殊能力を持つ賞金稼ぎと忍者が協力して戦う物語です。
戦う相手は、信じがたい連射能力をもつ男、見えない相手を射殺する男、射たれても死なない男、別の自分を造りだす男の4人。敵は夢なので、殺すと消えてなくなるのですが、実体化している時に犠牲になった人はそのままね。彼らが起こした大量虐殺は事実として残るわけです。
クトゥルー神話(ラグクラフトたちが創った架空の神話)を知らないのでピンとこないところはありますが、ドク・ホリデイやバット・マスターソンといった実在のガンマンたちが絡み、砂塵をあげて走る駅馬車コマンチの襲撃、無法者相手に生命を賭けた早撃ち決闘、無法の街ダッジシティとトゥームストンでの死闘と、西部劇の世界が楽しめます。本編のメイン・キャラの忍者シノビを主人公に据えて、西部の荒野で活躍させたのが、先日読んだ『ウエスタン忍風帳』で〜す。