テレビ以下

nostalji2017-05-06

録画していた時代劇『必殺始末人』(1997年・松竹/監督:石原興)を観る。
大阪で刺客として名をはせた山村只次郎(田原俊彦)が北町奉行所与力・白鳥右京(森次晃嗣)に捕まり、打ち首にされる代わりに始末人となって南町奉行を暗殺します。私腹を肥やすために亀甲屋と結託している右京は、亀甲屋の競争相手の井筒屋を庇護している南町奉行が邪魔だったのね。井筒屋の息子に罠をかけて亀甲屋に井筒屋を乗っ取らせた右京は、秘密を知っているお駒(朝香真由美)を殺し、始末人の只次郎・かもめ(南野陽子)・リョウ(俊藤光利)を殺そうとします。右京配下の襲撃を逃れた只次郎たちは、おとら(樹木希林)に助けられ、おとらから右京の悪事を知らされ、井筒屋が遺した金を始末料として右京一味の始末へ……
未見の必殺シリーズ作品だったので観たのですが、泣きたくなるような出来でした。キャスティングが酷過ぎね。元締めになるおとらの樹木希林が満足できるくらいで、学芸会のような演技にシラケるだけ。田原俊彦南野陽子には必殺人の凄みも哀愁も感じられません。映画だというのに、これまでの必殺メンバーの登場もなければ、大物スターの出演もありません。テレビより酷い配役です。殺し技も田原の刀、南野の長針、俊藤の楔と変化がなく、面白味がありません。制作者の情熱が全く感じられない作品で〜す。