B級西部劇の真打だが

nostalji2017-05-30

西部劇DVDの『決斗ウエストバウンド』(1958年/監督:バッド・ベティカー)を観る。南北戦争当時、大陸横断駅馬車の運行に力を注いだ男の物語です。
北軍大尉ジョン・ヘイズ(ランドルフ・スコット)は、北軍の金塊を運ぶために大陸横断駅馬車会社の支配人になります。任地ジュールスバーグに赴く駅馬車で、片腕を失って帰郷する北軍兵士ロッド・ミラー(マイケル・ダンテ)と知りあうのね。ジュールスバーグの町は南軍贔屓のクレイ・パトナム(アンドリュー・ダガン)が無法者のメイス(マイケル・ペイト)を使って暴力で支配。妻のノーマ(ヴァージニア・メイヨ)がヘイズの昔の恋人だったことからパトナムはヘイズの仕事をことごとく妨害します。駅馬車中継所がメイス一味に焼き払われ、ヘイズはロッドとジーニイ(カレン・スティール)夫妻の農場を代わりの中継所にしますが……
ランドルフ・スコットの立ち居振るまいだけが魅力の作品です。少女の乗っていた駅馬車が悪党たちに襲われ、崖から転落して乗客は全員死亡。怒りに燃えた主人公が町に乗り込み、悪党たちとの対決に町の住民も銃を持って起ちあがるというのは、旧き時代の西部劇の定番ですな。だけど、協力者のロッドが悪党に殺され、その妻のジーニイと主人公が結ばれるようなエンドは味の悪さが残ります。ヴァージニア・メイヨは存在感がまるでなく、侘しいで〜す。