ドラマは時代劇

nostalji2017-09-17

録画していた『失蝶記』(BSジャパンで12日に放送)と『無用庵隠居修行』(BS朝日で15日に放送)を観る。
『失蝶記』(脚本:李正姫、監督:永江二朗)は、“山本周五郎武士の魂”シリーズの最終話。倒幕か佐幕かの藩論がわれる小藩を舞台に、失聴した青年藩士水田航生)が謀略によって親友を斬ってしまう悲劇の物語。若手中心のキャストで演技や所作には稚拙さがあるものの、そんなことより、BSジャパンが2015年の“松本清張ミステリー時代劇”から継続して新作時代劇を作っていることに価値があります。来月からは“藤沢周平時代劇”とのこと。期待しています。
『無用庵隠居修行』(脚本:土橋章宏、監督:古川一義)は、海老沢泰久の連鎖短編小説のドラマ化。辻斬りが頻繁に発生して江戸の町で、旗本大番士の日向半兵衛(水谷豊)が何者かに襲われます。江戸城警護のおりに、老中・柴田美濃守(篠井英介)と側用人・五味小四郎(忍成修吾)が密会しているのを目撃したので命を狙われたのね。柴田と五味は、高麗屋(渡辺哲)や世直し党・斎藤与之助(野間口徹)を使って筆頭老中・松平定信杉本哲太)の失脚を画策。半兵衛は辻斬りをする世直し党と対決しますが……
半兵衛と用人・勝谷彦之助(岸部一徳)の掛け合いの面白さ、勝谷が半兵衛の再婚相手に選んだ奈津(檀れい)と半兵衛のやりとりもグッド。物語が二部構成的なのは、短編エピソード二つをくっつけたからかな。そのため、一つの物語にするため御都合主義になりましたね。殺陣もキャストからみて、マアマアでしょう。上出来とはいえませんが、及第点には達しています。時代劇はNHKといった感じですが、民放にもガンバッテ欲しいので〜す。
ちなみに今週は、NHK総合が『眩(くらら)〜北斎の娘〜』(18日)を放送、BSプレミアムの『伝七捕物帳2』が最終回。