銃撃戦はなかったが

nostalji2018-02-01

友人に送ってもらった西部劇『決断』(1959年/監督:マイケル・カーティス)を観る。法に厳しい保安官が、法と女性への愛の間で苦悩する物語です。
ハングマンと呼ばれる連邦保安官ボバード(ロバート・テイラー)は、法律のためには情け容赦ない男で、銀行強盗犯のバダーフィールドがノースクリークの町にいるという情報をつかみます。彼の仲間は処刑間近で、ボバードはバダーフィールドの顔を知っている女性シーラ(ティナ・ルイス)に謝礼500ドルを条件に同行を依頼。ノースクリークの保安官ウェストン(フェス・パーカー)は、協力するけどそんな悪い奴はいないとボバードに言うのね。ボバードは人相書きに似た男ビショップ(ジャック・ロード)を見つけますが、ビショップは評判のよい町の人気者。シーラはビショップが悪人に思えず、ボバードにはバダーフィールドでないと言って、ビショップを逃がします。銀行強盗に馬を貸しただけで、犯罪には加わっていないことをビショップから告げられたシーラはそのことをボバードに言いますが、ボバードは罪を決めるのは陪審員であって、自分は捕まえるだけだと言ってビショップを逮捕。しかし、銀行強盗犯が処刑されたという報せがはいり……
悪人は登場せず、銃撃戦もありません。人情西部劇ですな。法を守ることだけが生きがいだったボバードがシーラに恋するようになり、ウェストンのシーラに対する恋情を絡めた三角関係がほのぼのした展開で描かれていきます。変化に乏しい物語をだれさせることなく運ぶ手腕は、マイケル・カーティスの持ち味といえますね。
ジャック・ロードは『ハワイ5−0』で見知った顔だし、フェス・パーカーも映画よりテレビで見知った顔。ボバードを派遣する判事役で『ボナンザ』のローン・グリーンが出ていたのも嬉しかったです。懐かしの海外ドラマ俳優を映画の中で見つけるのは楽しいで〜す。