続いて

nostalji2018-05-07

お子さま時代劇『忍術真田城&忍術大阪城』(1961年・第二東映/監督:小野登)を観る。猿飛佐助と霧隠才蔵が活躍する忍術映画です。
徳川家康(北龍二)によって滅ぼされようとしている豊臣秀頼(中村竜三郎)は真田幸村坂東好太郎)の出馬を要請するために木村重成林彰太郎)を九度山に向かわせます。家康は代官・岩堂(青柳竜太郎)に命じて九度山を固めさせ、妖術師・幻魔斎(鈴木金哉)に重成暗殺を指示。幸村の息子・大助(花房錦一)は恋人・明美(三原有美子)に逢いに行って岩堂に捕まりますが、霧隠才蔵山城新伍)が徳川の忍者・赤雲斎(市川百々之助)を倒して救出。幻魔斎は重成を襲いますが、猿飛佐助(里見浩太朗)が現れて失敗。佐助と才蔵は幸村に命じられて、徳川の新兵器・甲一号を探るために駿府に乗り込みます。しかし才蔵は天海僧正瀬川路三郎)に忍術を封じられ、佐助は幻魔斎と桔梗の精(霧島八千代)の妖術の前に危機におちいり……(ここまでが、『忍術真田城』)
危機を脱した佐助と才蔵は、駿府城内に潜入して苦難の末に強力大砲の甲一号を破壊。その頃、大阪城では幻魔斎と桔梗の精の妖術により大混乱。大阪城に駆けつけた佐助と才蔵は、幻魔斎と桔梗の精を相手に忍術大合戦を繰り広げます。
少年向け東映娯楽版は1961で幕を閉じるのですが、いくら少年向けといっても、ドロンドロンと姿が消え、稲光や落雷といった忍術は古すぎますな。テレビがどんどん普及し、『矢車剣之助』『白馬童子』『琴姫七変化』といった人気時代劇が放送されており、少年たちは映画よりもテレビを楽しむようになっていました。山城新伍里見浩太朗と並んで主演しているのも『白馬童子』の人気によるものでしょう。才蔵の恋人役で光美智子が出演しているのも、『風小僧』で共演した関係と思われます。『笛吹童子』で全国の少年たちの心をつかんだ東映でしたが、メインだった団塊の世代の成長とともに役目を終えた感じです。それから57年が過ぎ、齢をとると、懐かしさでこんな映画が逆に楽しくなりま〜す。