ついでに西部劇

nostalji2018-06-15

友人に送ってもらった『おたずね者キッド・ブルー/逃亡!列車強盗』(1973年/監督:ジェームズ・フローリー)を観る。劇場未公開のニューシネマ西部劇です。
無法者キッド・ブルー(デニス・ホッパー)は強盗生活から足を洗い、まっとうな仕事につこうとダイムボックスの町にやってきます。下宿屋で知り合ったリース(ウォーレン・オーツ)とモリー(リー・パーセル)のフォード夫妻、飛行機を作っている説教師(ピーター・ボイル)、馬小屋で暮らす3人のインディアンと親しくなりますが、保安官(ベン・ジョンソン)には睨まれる存在。理髪店での床掃除や痰壺洗い、養鶏所での鶏屠殺、陶器工場でのボイラー焚きといった碌な仕事しかなく、昔馴染みの女ジャネット(ジャニス・ルール)が町にやってきたことから素性がばれ、陶器工場の給料を奪って逃走しますが……
物語らしい物語はなく、登場人物との会話だけで展開していくので、はっきり言って退屈です。デニス・ホッパーを起用し、ブラック・ユーモアによる文明批判を狙ったのでしょうが風刺になっていません。同性愛擁護や性の解放といった視点も織り込んでいますが中途半端。ジェームズ・フローリーは所詮テレビムーヴィの監督ですなァ。