元ネタの興味で

nostalji2018-07-23

友人から届いた西部劇『追われる男』(1955年/監督:ニコラス・レイ)を観る。親子のような人情味を軸に強盗犯との対決を描いた作品です。
新生活を求めて旅をしているマット(ジェームズ・キャグニー)はマディスンの町の近くでデイヴィ(ジョン・デレク)という若者と知りあいます。二人はマディスンの町で列車強盗に間違われて銃撃され、デイヴィは瀕死の重傷。スウェンスン(ジーン・ハーショルト)の農場で治療を受けますが、足の傷がもとでビッコになります。マットはスウェンスンの娘ヘルガ(ヴィヴェカ・リンドフォース)と愛しあうようになるのね。町民の依頼で保安官になったマットはデイヴィを助手にしますが、デイヴィは町民に反感を持っていて、やる気なし。マットが捕まえた無法者ジェントリー(グラント・ウィザース)一味のモーガンアーネスト・ボーグナイン)を逃がしてしまいます。ジェントリー一味が銀行を襲った時、マットがジェントリーと同じ刑務所に入っていたことを町民に知られますが、デイヴィを連れて一味を追跡し……
キャグニーがデレクを死んだ息子のように思い、一人前の男にしてやろうと心をくだく人情味がこの作品のねらいですな。強盗一味の追跡からクライマックスにかけての展開に少し間延びしたところがあってサスペンスが盛り上がらないのが残念。加藤泰の時代劇『風と女と旅鴉』(1958年・東映)の元ネタ作品ですが、加藤泰の方に軍配があがりま〜す。『風と女と旅鴉』についてはココへ⇒http://d.hatena.ne.jp/nostalji/20120218