帰京

nostalji2018-08-10

新幹線の中で、溝口敦:著の『暴力団』(新潮新書:2011年11月5日第8刷発行)を読了。
時代ごとに変化し、社会の裏で生き延びる“暴力団”について解き明かしたノンフィクションです。#1:暴力団とは何か、#2:どのように稼いでいるか、#3:人間関係はどうなっているか、#4:海外のマフィアとどちらが怖いか、#5:警察とのつながりとは、#6:代替勢力「半グレ集団」とは、#7:出会ったらどうしたらよいか、からなっており、極めて解りやすい内容。
マフィアは存在自体が違法(そのため合法的な隠れ蓑を使う)ですが、暴力団は違法でなく、暴力行為を行ってはじめて犯罪になるんですな。そのため、堂々と組の看板を掲げています。暴対法には暴力団を犯罪組織として明文化していないんですよ。暴力団がマフィアのように地下に潜ると、表向きの実態がつかめなくなるので、政府は法的にウヤムヤにしている方が好都合。官僚の考えそうなことです。だけど、最近は警察の目の行き届かない半グレ集団が増えており、“オレオレ詐欺”のような犯罪が増加しています。政府も警察も、組織犯罪そのものを見直す時期にきていま〜す。