お子様時代劇

nostalji2018-09-04

友人に送ってもらった『黄金孔雀城(1・2部)』(1961年・東映/監督:松村昌治)を観る。北村寿夫のNHK連続放送劇(新諸国物語シリーズ)を映画化した四部作の前半です。
琉球の島にある黄金孔雀城が海賊・兵藤権太夫(富田仲次郎)によって滅ぼされ、城主の3人の子どもは離れ離れになります。20年が経過し、権太夫は山城の国の悪代官になっており、天下を狙う松永弾正(柳永二郎)と結託。権太夫の息子・左近(沢村訥升)は村人を愛する正義漢。権太夫の家来・平村杢内(小林重四郎)の娘・白菊(扇町景子)と恋仲です。孔雀城の残党と火打丸(河原崎長一郎)は、離れ離れになった兄と妹を捜しに日本に来て、仇の権太夫の息子・左近を襲撃。左近は従僕・勘助(坂東吉弥)に救われ、勘助の薦めで都に上って役人になります。その頃、権太夫の仲間の妖術使い・玄九郎(吉田義夫)が都を荒らしまわっており、左近は守り刀の短刀で玄九郎の妖術を破って年貢金を守護。松永弾正と権太夫の悪行を探っていた黒冠者(里見浩太朗)は、権太夫の屋敷に忍び込んでいた盗賊・風の左文字山城新伍)と親しくなります。権太夫に追われていた勘助は妹・しのぶ(三原有美子)が弟子入りしていた笛師・又四郎(中村竜三郎)に匿われますが、代官所役人が来る前に脱出。しかし、笛の修理にきていた黒冠者の妹・紅菊(吉川博子)が捕まります。紅菊の持っていた笛が足利将軍家に代々伝わる時雨丸だったのね。権太夫は笛の献上と共に、白菊を弾正の側室として差し出すために妖術使いのたたり姫(永井三津子)を使って白菊に催眠術をかけます。権太夫に斬られた杢内は、駆けつけた左近に、自分の裏切りで黄金孔雀城が滅び、左近が黄金孔雀城の王子の一人で権太夫が親の仇であること、左近が持つ短刀、火打丸が持つ勾玉、王女が持つ鏡の三つが揃うと孔雀城の秘宝の謎が解けるといって絶命。左近は権太夫と玄九郎に襲われますが、黒冠者が現れ……
兄弟とは知らずに戦う左近と火打丸、主人公たちを助ける黒冠者と風の左文字、黒冠者の忍術と玄九郎の妖術の術合戦と、当時の子供たちが歓ぶ内容です。今からみると、物語設定はムチャクチャだし、ツッ込みどころの多い展開ですけどね。だけど、こんな時代劇がなくなった現在、私としてはニコニコなので〜す。