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nostalji2018-09-05

友人に送ってもらった『黄金孔雀城(三部・完結編)』(1961年・東映/監督:松村昌治)を観る。北村寿夫のNHK連続放送劇(新諸国物語シリーズ)を映画化した四部作の後半です。
黒冠者の妹・紅菊(吉川博子)が孔雀の鏡を持っており、短刀を持つ左近(沢村訥升)、勾玉を持つ火打丸(河原崎長一郎)が黄金孔雀城の王子と王女と判明。さらに黒冠者(里見浩太朗)の持っていた笛・時雨丸から黒冠者が松永弾正(柳永二郎)に殺された足利将軍の息子と判ります。敵に玄九郎(吉田義夫)の仲間の妖術使い・竜神太郎(楠本健二)が加わり、黒冠者と忍術合戦。勘助(坂東吉弥)が吹く時雨丸の笛の音で、白菊(扇町景子)はたたり姫(永井三津子)の催眠術が解け、風の左文字山城新伍)に救い出されます。松永弾正に敵対する織田上総介(伏見扇太郎)の軍勢が都にせまり、弾正の軍勢が出払って手薄になった弾正の屋敷を、黒冠者・左近・火打丸たち正義の一団が襲撃。弾正・権太夫(富田仲次郎)・玄九郎たち悪人の一団は討ちとられ、左近は白菊と結ばれ、火打丸・紅菊と黄金孔雀城再建のために琉球へ。
敵が妖術で攻撃してくるのを、主人公は秘宝(短刀・勾玉・鏡)や名笛(時雨丸)ではね返すというパターンの繰り返しなんですが、吉田義夫・楠本健二・永井三津子の妖術三人組が存在感あって沢村訥升や河原崎長一郎はかすんでいますな。里見浩太朗は『里見八犬伝』(1959年)の犬山道節役で忍術使いを演じており、この作品でも忍術使いで、大鷲に乗って竜神と闘ったり、落雷攻撃を仕掛けたりと、子供たちにとって一番カッコいい役。実質的な主演です。今からみれば稚拙な特撮ですが、忍術合戦は童心に戻ってワクワクしま〜す。