週末は読書

nostalji2018-10-20

私家盤CDを聴きながら、何やかやあって積読状態だったテイバー・エヴァンズ:著(成川裕子:訳)の『連邦保安官』(創元推理文庫:1987年10月16日初版発行)を読了。
連邦副保安官(デュピティ・USマーシャル)のロングアームは、クルーキドランスの町に拘禁されているコットン・ヤンガーというお尋ね者をデンヴァー警察署まで連れてくる使命を受けます。コットン・ヤンガーはジェシー・ジェームズ強盗団の一味でジェシーの居所を知るための重要人物。ロングアームの前に同じ使命を受けた連邦副保安官が行方不明になっており、その捜索も任務に咥えられます。クルーキドランスの町には、コットン・ヤンガーの身柄を狙ってミズーリ州シェリフ、鉄道会社の探偵、カナダの騎馬警官が現れますが、土地の自警団はコットン・ヤンガーを引き渡しを拒絶。拘禁されている囚人は、自分はコットン・ヤンガーでないと訴えますが……
床屋で命を狙ってきた男を主人公が撃ち殺す描写から始まり、主人公が優れたガンマンであることを読者に認知させる掴みから一気に作品の世界にはいりこめます。ジェシー・ジェームズにかけられた賞金を狙って、コットン・ヤンガーからジェシーの居所を訊き出そうと胡散臭い連中が集まり、次々おこる殺人事件。コットン・ヤンガーは本物なのか、アクションシーンあり、派手なベッドシーンもありと、ゼーン・グレイやアーネスト・ヘイコックスなどの小説とは違う新しいタイプの西部小説で〜す。