北欧ミステリー

録画していた『ヒドゥン・チャイルド埋もれた真実』(2013年/監督:ペール・ハネフィヨルド)を観る。スウェーデンアガサ・クリスティと云われるカミラ・レックバリの小説を映画化した劇場未公開の北欧製ミステリーです。
両親を交通事故で失い、エリカは両親が住んでいたフィエールバッカの町に転居。そこへ両親から一度も聞かされていなかった兄と名乗る男が訪ねてきます。その男がホテルで毒殺され、DNA鑑定の結果、間違いなく兄と判明。母の遺品である日記と写真から、母が何故隠していたのか真相を知るためにエリカは母親の旧友を訪ねます。エリカは彼らが何かを隠していることを感じますが、次々に死んでいき……
どんより寒々した北欧の風景にマッチした作品です。母の青春時代が並行して描かれ、事件の真実が予測できる展開になっています。背景にあるのは、ナチスに対する北欧人の思いと戦争の傷痕。犯人が判って長々と因縁話が続く2時間ドラマと違ってこちらは至ってアッサリしたもの。自分の過去があばかれる恐怖心が犯人の動機なんですが、兄への殺害経緯の説明がなく、今イチわからないのがマイナス。主人公は娘を生んだばかりの作家で、夫は刑事。赤ん坊の世話に夫が育休(事件が複雑になって返上することになりますが)をとるなんて、スウェーデンのお国柄がわかりま~す。

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