時代劇から

BS朝日が放送した『紀州藩主・徳川吉宗』(演出:濱龍也、脚本:長谷部幕臣王)を観る。『紀州藩主・徳川吉宗』は、若き日の徳川吉宗を描いた3時間スペシャル時代劇です。松平健の『暴れん坊将軍』放送40年記念というべき前日譚。
紀州藩主になったばかりの吉宗(山本耕史)は、江戸屋敷を抜け出して紀州家の者ばかりを襲う辻斬りを捜します。目の前に現れた刺客・大岩清志郎森岡豊)によって手傷を負った吉宗は、居酒屋で働くおきく(芦名星)に救われ、居酒屋の女将つね(宮崎美子)やおきくの恋人・辰五郎(戸塚純貴)、かざり職人・権三(梶原善)たちと知りあうのね。ヤクザ者にからまれている寺子屋の市(渡部麻友)を助けた吉宗は市に惹かれますが、将軍・綱吉(中村梅雀)に招かれた御前試合で出会った大岡忠相(渡部大)も密かに市を想っています。紀州藩江戸家老小野武彦)は、将軍側用人柳沢吉保吹越満)から吉宗の父に隠し子(吉宗の異母兄)がいたことを伝えられ……
友情あり、恋あり、お家騒動をめぐるミステリーありと、3時間の長丁場をうまく持たせています。林家三平による時代背景の解説も悪くありません。チャンバラもまずまず。ただ、忠相と吉宗は旗本と大名で身分の上下関係はないものの、格式を考えると忠相の吉宗への口のきき方がぞんざいで気になりました。友情表現が安直ね。それでも、時代劇経験のある出演陣は安心して見ていられま~す。

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