興味がひかれて

昨日紹介した『1964年のジャイアント馬場』を読んで気になっていた、高森朝雄梶原一騎):作、辻なおき:画の『ジャイアント台風』(講談社漫画文庫)全6巻をブックオフでゲット。『ジャイアント台風』は、1968年28号から1971年29号まで週刊少年キングに連載されていたマンガ。大学時代に、行きつけの中華飯店で読んだものです。本屋で立ち読みもしたかな。同誌には『柔道一直線』(永島慎二:画)も連載されており、梶原一騎高森朝雄名義にしたようです。これは、少年マガジンに連載されていた『巨人の星』と『あしたのジョー』と同じ方式ね。
でもって、3巻まで読了。第1巻は、1968年の第10回ワールドリーグ戦で馬場がキラー・コワルスキーを破って優勝したところからはじまります。そして、回想。プロ野球選手を辞めてプロレスラーになり、渡米までは実話に近い(但し、蜂による特訓はムチャ)ですが、アメリカでの物語は殆どフィクションです。反則なしで正々堂々闘う姿が描かれていますが、実際は悪役レスラー(ババ・ザ・ジャイアント)として名前をあげていきます。
第2巻は、テキサスでのフリッツ・フォン・エリックとのデスマッチと、覆面レスラー・ミスターMとの対決。馬場はテキサスには行っておらず、エリックと試合したのはエリックが来日した時が最初です。エリックのアイアンクロー対策は、顔を土で覆った上をジープで走らすというムチャクチャな特訓。梶原一騎の世界ですなァ。オデッサの惨劇と呼ばれる、耳そぎチョップ対アイアンクローという血みどろの闘いが繰り広げられます。エリックの来日にあわせて作った物語ね。ちなみに、テレビで見ていて、アイアンクローで馬場のこめかみから血が噴き出した時はビックリしたものですが、レフリーのジョー樋口が隠し持っていたカミソリで馬場のこめかみに傷をつけたとのこと。
第3巻は、バディ・ロジャースへの挑戦。サンマルチノとのライバル物語を軸にしているので、本書ではWWWFチャンピオンとなっていますが、馬場が挑戦した時はNWAチャンピオンでした。得意技は足4の字固めでしたが、先日亡くなったデストロイヤーが日本では足4の字固めの代名詞になっていたので、ロジャースの得意技をスクリュー式パイルドライバーにしています。物語の後半は、ロジャースを破ってWWWFチャンピオンになったブルーノ・サンマルチノへの挑戦をかけた7番勝負。相手は、エドワード・カーペンティア、プリモ・カルネラ、スカイ・ハイ・リー、ヘイスタック・カルホーン、ハッピー・ハンフリー、アーニー・ラッド、ハンス・モーティアの7人。そのうち、スカイ・ハイ・リーまでの3人との対決で~す。

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