これも時代劇

録画していた『空海-KU-KAI-美しき王妃の謎』(2018年・東宝/監督:チェン・カイコー)を観る。若き日の弘法大師空海が唐の都・長安で怪事件の謎を解く、日中合作の歴史ファンタジーです。
密教を学びに唐の都・長安にやってきた空海(染谷翔太)は、“長恨歌”を詩作している白楽天(ホアン・シュアン)と出会い、友情を深めます。長安の町では権力者が次々と死をとげるという王朝を揺るがす怪事件が発生。一連の事件には言葉を話すという黒猫が絡んでおり、空海と白楽天が妖猫の呪いを探ります。そして、殺された人たちが、玄宗皇帝(チャン・ルーイー)が寵愛した楊貴妃(チャン・ロンロン)の死に関係した人物の縁者で、黒猫が玄宗皇帝の愛猫だったことが判明。空海は、阿倍仲麻呂阿部寛)の日記から、楊貴妃の謎にせまっていきます。
夢枕獏の原作をチェン・カイコーワン・フイリンが脚色。唐の都や王宮のセットは壮麗、衣装も豪華、幻術シーンなどの映像テクニックも優れており、金をかけた効果は出ています。李白安禄山も登場し、歴史好きの私としてはそれなりに楽しめましたが、黒猫の独言で現在と過去の物語が交錯していく展開は全体的に間延びしており、ミステリーとしては盛り上がりに欠けま~す。

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