まともな時代劇?

録画していた『のみとり侍』(2018年・東宝/監督:鶴橋康夫)を観る。小松重男の同名短編小説を映画化した艶笑人情時代劇です。
長岡藩士・小林寛之進(阿部寛)は、藩主(松重豊)の逆鱗にふれ、“蚤とり侍”になるように命じられます。途方にくれた寛之進ですが、彼を仇討ち捜しの侍と勘違いした“蚤とり”の親分・甚兵衛(風間杜夫)とその妻・お鈴(大竹しのぶ)に気に入られ、彼らの元で働くことになるんですな。“蚤とり”とは、猫の蚤をとる商売ですが、実態は女性に春を売る裏稼業。亡き妻にそっくりな田沼意次桂文枝)の囲い女・おみね(寺島しのぶ)が最初の相手でしたが、開始早々「下手くそ!」と罵られる始末。妻(前田敦子)の目が厳しく、浮気のできない清兵衛(豊川悦司)と知り合った寛之進は、清兵衛の浮気を手伝うかわりに、清兵衛から女の歓ばせ方を教えてもらいます。寛之進の“蚤とり”技術はメキメキ上達しますが……
濃厚なラブシーンが結構ありますが、どれも笑って楽しめるものばかりです。褌ひとつで勝負する阿部寛とトヨエツはグッド。松重豊も表情豊かで巧いなァ。テンポはぬるいものの、落語的面白さで満足で~す。

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