懐かしの昭和映画関連で

録画していた『猛獣大脱走』(1983年/監督:フランコ・E・プロスペリ)を観る。動物園の檻から抜け出した猛獣たちが人間を襲うというイタリア製動物パニック映画です。
エッチしていたアベックがネズミの大群に襲われて殺された現場から獣医のリップ(ジョン・アルドリッチ)が動物園に戻ってみると、セキュリティ管理のコンピューターが壊れていて全ての檻から動物が消えています。街に出た猛獣たちは次々と人間を襲いはじめ……
筋肉の力を90倍にさせ、凶暴性を高めるPCPという薬物が工場廃液として流れだし、ネズミが凶暴化。さらにそれが何故か動物園の飲料水にも混じって動物が凶暴化。そして何故か学校の飲料水にもそれが混じって子供たちが凶暴化という焦点の定まらない物語。物語のいい加減さはあるものの、監督のプロスペリは、一時ブームとなったヤコペッティのドキュメンタリー(『世界残酷物語』が有名)の製作者で、ドラマよりも色々な猛獣が人間を襲う見世物を作りたかったんですな。象に踏まれてペッシャンコ、チータに追われてドッテンシャンと、イタリア映画らしいサービス精神にあふれています。当然、血みどろスプラッターもね。
現在ならCGで自由に動物を動き回らせますが、当時は本物の動物を使っての撮影。多彩なカットと編集で猛獣の襲撃シーンを描いています。意外と生の迫力がありま~す。

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画像は、『猛獣大脱走』のパンフレット。地方では、『プロジェクトA』との2本立てでしたが、ロードショー館ではロアリング360システムという立体音響で上映されたとのこと。迫力が倍増したのかな。