端役に注目

昨日に続き西部劇DVD『西部の星』(1940年/監督:レスリー・セランダー)を観る。酒飲みのカウボーイと東部からきたレディーとの恋を描いた日本未公開の西部劇メロドラマです。
ジーン(ビクター・ジョリー)は酒の上での賭けで、町に最初に来た女性と結婚すると宣言。駅に着いたばかりのマデリン(ジョアン・セイヤーズ)に言い寄ります。しかし、マデリンが親友のアル(ラッセル・ヘイドン)の姉とわかり大慌て。マデリンはアルをボストンに連れ戻そうとしますが、アルが牧場生活に生きがいを感じ、恋人フローラとの結婚が予定されていると知り、牧場を買い取ってアルたちと暮らします。ジーンとマデリンは惹かれあいますが、境遇の違いを感じてジーンは相棒のポコ(ノア・ビアリー・Jr)とメキシコ革命に身を投じます。ポコからジーンがメキシコで荒んだ生活をしていることを聞いたマデリンはジーンを迎えに行きますが……
原作はゼーン・グレイの西部小説。ゼーン・グレイは、日本で云えば時代劇に数多くの原作を提供した山手樹一郎のような存在。武器商人(モリス・アンクラム)と結託した悪徳保安官(トム・タイラー)との対決が並行して描かれているのですが、ポイントが絞れておらず散漫になっています。原作を上手く料理できなかった感じですな。
戦後は悪役の多いビクター・ジョリーがヒーローというのは違和感があって、後年を知っていることのマイナスですが、『シェーン』のアラン・ラッドが端役で出演していたのは逆に嬉しかったで~す。

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画像は、一番右がアラン・ラッド、その左隣がビクター・ジョリー。