B西部劇シリーズ

本日も西部劇DVD『荒野の牛泥棒』(1939年/監督:レスリー・セランダー)を観る。“ホパロング・キャシディ”シリーズの日本未公開の一編です。
ホパロング・キャシディ(ウイリアム・ボイド)と相棒のラッキー(ラッセル・ヘイドン)は、旧知のウィンディ(ギャビー・ヘイズ)が保安官をしている町を訪問。柵から落ちたジョーイ少年を牛の群れから救い仲良くなります。ジョーイの父親スモーキーは無法者で、母親のメリー(シャーロッテ・ウィンタース)はジョーイに父親は死んだと言っていましたが、刑務所から脱獄して二人の前に出現。伯父と偽って牧場に居つきます。スモーキーは牛泥棒のベイリーと組んで、集荷される1000頭の牛を狙っており……
B西部劇は、二本立て興行用にA級作品の添え物として製作された50~70分の作品です。B西部劇の特徴として“シリーズ性”があげられます。同一キャラクターが毎度スクリーンに登場して活躍するシリーズ物が1930~40年代に数多く作られ、中でも有名なのが“ホパロング・キャシディ”シリーズです。クラレンス・E・マルフォードの西部小説が原作で、製作者のハリー・シャーマンが当時人気の下り坂だったウイリアム・ボイドを起用して、35年から45年にかけて54本作りました。シャーマンが製作を中止した後、ボイドが権利を買い取って、さらに12本製作しています。日本で公開(戦後の公開も含む)されたのは13本。テレビが普及してB西部劇が作られなくなりましたが、“ホパロング・キャシディ”シリーズはテレビ用に編集されて放映され、全米で大人気となりました。日本でもNTV系列で58年(2月13日~8月21日)に『われらのキャシディ』の題名で放送されています。この手の西部劇はどれも同じで、登場人物が皆ハッピーに終わる健全娯楽作品で~す。

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画像は、左からラッセル・ヘイドン、ウイリアム・ボイド、ギャビー・ヘイズ。ラッセル・ヘイドンは日本で放送された最初のテレビ西部劇『カウボーイGメン』に主演しています。これは最初の海外ドラマでもありました。『カウボーイGメン』についてはココへ⇒https://88231948.at.webry.info/201509/article_1.html