昨日に続き

西部劇DVDの『キャトルタウン』(1952年/監督:ノエル・スミス)を観る。投資家と牧場主のトラブルを解決する男を描いた日本未公開の作品です。
テキサス州知事に頼まれてマイク・マクガン(デニス・モーガン)は、公有地を買い取ったヘイスティングス(レイ・ティール)とベン・カレル(フィリップ・ケリー)たちカウボーイたちの争いを解決するためにクエスタの町にやってきます。ヘイスティングスは手下のキーノ(ロバート・ウエルク)とミラー(シェブ・ウーリー)を使ってベンたちを襲撃。マイクはベンたちが牛を連れて移動するまで待つように調停しますが、ヘイスティングスは牛も自分のものだと考えており……
財政難のテキサス州が公共の放牧地(オープン・レンジ)を東部の投資家に売り払ったことで、オープン・レンジで牛を追いながら旅を続ける遊牧カウボーイ(フリー・グレイザー)と投資家が対立という設定は面白いです。貪欲な投資家を悪、カウボーイを善というのは50年代の西部劇に見られる単純構造。テレビ西部劇『ガンスモーク』の酒場のマダム役でお馴染みのアマンダ・ブレイクが父の行動に否定的なヘイスティングスの娘役で出演していましたが、『ガンスモーク』でのイメージとかなり違っていました。劇中で歌いまくる主演のデニス・モーガンは元歌手で、『巨星ジーグフェルド』(1936年)の中で、直径70フィート・175段のらせん階段で82人の歌手・ダンサーとともに「美女のメロディ」を歌うシーンは印象に残っていま~す。

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画像は、デニス・モーガンとアマンダ・ブレイク