清順関連で

BSプレミアムが12日(金)に『東京流れ者』(1966年/監督:鈴木清順)を放映予定。前年に竹越ひろ子が歌う「東京流れもの」がヒットし、それに合わせて企画。渡哲也が別歌詞バージョンの主題歌を歌ってヒットしており、それにのせて演出した異色作で、清順独特の色彩感覚と幾何学的構図によるミュージカル・アクションとでも呼ぶべき奇妙な作品で~す。
画像は、竹越ひろ子のレコードジャケット。

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「東京流れもの」は、作曲者不詳のまま、思い思いの詞で、巷で歌いつがれてきた歌です。「夢は夜ひらく」や「網走番外地」と同じようなものね。作曲者不詳の曲というのは、どこか頽廃的なところがあって、哀愁を感じさせます。それと覚えやすいメロディなので、一度聴いただけで口ずさめるんですよ。本来は男の歌なんですが、竹越ひろ子は伝法風な唱法で聴く者を惹きつけました。
♪~流れ流れて東京を、そぞろ歩きは軟派でも、心にゃ硬派の血が通う、花の一匹、人生だ、ああ、東京流れもの~
ちなみに渡哲也バージョンは、
♪~何処で生きても流れ者、どうせさすらいひとり身の、明日は何処やら風に聞け、可愛いあのの娘の胸に聞け、ああ、東京流れ者
作詞は、竹越バージョンが永井ひろし、渡バージョンが川内和子(映画『東京流れ者』の脚本を書いた川内康範の別ペンネーム)で~す。