帰省中に読んだ本

移動や待ち時間を利用して稲葉一広:著の『戯作者伴内捕物ばなし』(ハヤカワ時代ミステリ文庫:2019年9月15日初版発行)を読了。ミステリマガジンに掲載された5編と1編の書き下ろしからなる捕物帳です。
主人公は貧乏戯作者の広塚伴内。イメージ的には松尾諭かな。岡っ引きの源七親分(イメージ的には宇梶剛士)を助けて、鎌鼬、猫又、産女、縊れ鬼、土蜘蛛、葛ノ葉狐といった妖怪の仕業と思われる怪事件を科学的に解決。古今東西推理小説に出てきたトリックを、形を変えただけで、アッと驚くようなものはありません。登場人物のキャラも今イチですが、捕物帳としての面白味は出ています。
出版不況と云われてかなり経つのですが、本屋に行くと新しい文庫が種々創刊されており、これもその一つで~す。

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