アメリカならでは

西部劇の友人に教えてもらって録画していた『馬とともに疾れ(はしれ)~世界一過酷な長距離耐久レース』を観る。毎年アメリカで開催されているエンデュランスの「テヴィスカップ」を扱ったドキュメンタリーです。
エンデュランスというのは、馬のマラソンと呼ばれる馬術競技で、何10キロという長距離を馬で走破する耐久レース。なかでも「テヴィスカップ」は、シェラネバダ山脈の道100マイル(160キロ)を24時間以内に走破しなければならず、完走できたら上出来という世界一過酷なレース。途中に16のチェックポイントがあり、制限時間内に到着が必要なうえ、獣医による馬の健康診断が行われます。馬の心拍数や走行チェックで、競技の続行を獣医が決定。騎手は常に馬の状態に気を配る必要があり、まさに人馬一体のレースといえます。
このレースに初挑戦する14歳の少女への取材が中心で、彼女の乗る馬は19歳のアラブ種。これまで4度完走しており、5度完走すると馬の名誉といえるロビーカップが与えられます。少女を指導してきた飼い主は、年齢的にもこれがレース最後となる馬を少女に託すんですな。障害をのりこえて少女は完走。完走者に与えられる銀のバックルを手にします。優勝よりも価値のある5年連続10位内に入ると与えられるハギンカップに挑戦する女性獣医への取材もあり、馬に対する敬意・誇り・愛情に感動。テヴィスカップは、西部開拓時代から馬が生活の一部であったアメリカならではのレースで~す。

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