月に一度は西部劇

友人から送られてきた西部劇DVD『連発銃は知っている』(1957年/監督:ロイ・ローランド)を観る。故郷の牧場に帰ってきた男が、町の私有地を牛商人が通過させようとする牛の大群から防ぐ物語です。
3年の放浪の旅を終えてトム・アーリー(スチュアート・グレンジャー)が故郷の牧場に帰ってきますが、妻はすでに死んでおり、17歳の息子(スティーブ・ローランド)はトムに反発します。家事をする女性を雇うために町にきたトムに、雑貨屋のサム(ジャック・オーブション)は冷たく対応。牛商人のグリムゼル(ジェームズ・グレゴリー)が用心棒二人と町に乗り込み、町の私有地である谷間の牧草と水の補給のため牛の大群が町を通過することを要求します。牛の大群によって町が破壊され、農地が荒らされることで町の住人は拒絶。用心棒の一人が挑発して銃を抜いたことから、トムが正当防衛で用心棒を撃ちたおしますが、住人はトムの殺人行為にこだわりを持ちます。トムの心情を理解したのは、住民に慕われている牧師(チル・ウィルス)と、雑貨屋で働くジョウ(ロンダ・フレミング)だけ。ジョウはサムの態度に愛想をつかし、トムの牧場で住み込みで働くことになります。やがて、2万頭の牛を集め終えたグリムゼルは、牛の大群を強引に町を通過させることに決め……
無法者と対決することで息子の父への愛情を取り戻し和解、白い眼で見ていた町の住人の信頼を得るというありきたりの物語です。スチュアート・グレンジャーが西部男に見えないのが難点ですが、シネスコの横広がり画面いっぱいに牛の大群が移動していく映像は、西部劇としてグッド。全体としては、いくらか面白い程度の平均的西部劇で~す。

f:id:nostalji:20191204070141j:plain