ついでに

録画していた『極道の妻たち 最後の戦い』(1990年/監督:山下耕作)を観る。“極妻”シリーズは全部で10作(高島礼子が主演したVシネマは除く)あるんですが、私は1本も観ていませんでした。題名から最終作と単純に思っていたら、これが第4作目。
関西地区を牛耳る中松組が跡目相続問題で分裂し、枝分かれした川越会の瀬上(小林稔侍)は、中松組との抗争で5年の務所暮らし。落ち目の川越会は幹部連中が中松組と和解することに決めます。反対したのは、病気の川越会長と瀬上組を率いる瀬上の妻・芙有(岩下志麻)だけ。そんな時、5年前の中松組との抗争で夫を失った伊勢夏美(かたせ梨乃)が組員の豊(哀川翔)と芙有のところへやって来ます。亡き夫の復讐に燃える夏美は、瀬上組を中松組と互角にはりあえる組織にしようとする芙有に協力。川越会長が亡くなり、出所した瀬上は会長の跡目を継ぎますが、中松組4代目の田所(中尾彬)に丸め込まれて……
家田壮子のルポルタージュが原作で、極道の妻という女の視点でヤクザの抗争を描いています。元ネタは山口組と一和会の抗争ね。期待せずに観たのですが、意外と面白かったです。回転のいい頭脳、男に負けない強気、そして色っぽさと、岩下志摩の存在感が強烈。小林稔侍とは貫禄が違いますな。岩下志摩は第1作で主演した後、2作目は十朱幸代、3作目は三田佳子と主演が変わり、この4作目で復活。この作品を観て、この後も彼女の主演でシリーズ続行したのが納得で~す。

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