マンガが原作

録画していた『MW-ムウ-』(2009年/監督:岩本仁志)を観る。過激な内容から問題作扱いされていた手塚治虫の漫画を実写映画化したものです。
秘密裏に開発されたMW(ムウ)と呼ばれる毒ガスが漏れて島民の殆どが中毒死し、生き残った者も虐殺された島から二人の少年が逃亡。政府によって隠蔽された事件から16年後、少年の一人・結城(玉木宏)が関係者への復讐を開始します。警視庁刑事の沢木(石橋凌)が結城の行動を捜査。新聞記者の京子(石田ゆり子)も、被害者の関連を調べていくうちに結城の存在をつきとめます。もう一人の少年・賀来(山田孝之)は神父になっており、関係ない人間まで殺す結城の暴走をとめようとしますが……
冒頭の台湾でのアクションシーンが、無駄なところが多くて間延びして、映画の掴みとして弱くなっています。コンパクトにすれば面白いものになったと思うのですが、台湾ロケしたのでアレもコレもの貧乏根性が出た感じですな。結城と賀来の関係に厚みがなく、物語全体が薄っぺらくなっています。原作を読んでいないので断定できませんが、脚本が不出来。この映画だけでは、問題作と云われる原作の持っているテーマ(まさか、こんな安っぽいサスペンスアクションじゃないでしょう)が全然わかりませ~ん。

f:id:nostalji:20191220070412j:plain