時代劇SPから

BSプレミアムで『立花登青春手控えSP』、NHK総合で『風の市兵衛SP~天空の鷹』、それと録画していた『忍べ!右左衛門~THE SKY ATTACK』を観る。
『立花登青春手控えSP』は、大阪で蘭方医学の修行をしていた立花登(溝畑淳平)が2年ぶりに江戸へ帰ってきます。帰途、登は許婚者ちえ(平祐奈)の友人おあきの店で苦しんでいる女おすま(西原亜希)を介抱。4か月前におすまの夫を看取ったのが叔父の玄庵(古谷一行)で、登はおすまと親しくなります。おすまの5歳になる娘おようは、人殺しの現場を見たショックで口がきけなくなっており……
先の読める物語展開で、スイスイ進行していきます。お馴染みさんが顔を揃え、ドラマとしての深みはありませんが、ホロ酔い気分でみるには最適でした。

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風の市兵衛SP~天空の鷹』は、渡り用人の唐木市兵衛(向井理)が、莫大な借財をめぐる藩ぐるみの陰謀に立ち向かう物語。市兵衛は、かつて“相馬の鷹”と呼ばれた老侍・中江半十郎(寺尾聰)に使えます。半十郎は、娘の節(山本美月)とともに、北相馬藩の勘定方だった息子・作之助(中山麻聖)の死の真相を知ろうとしており……
これまた、先の読める物語展開でスイスイ進行。葉室麟藤沢周平と比べて辻堂魁の原作は、藩内陰謀話に厚みがありません。ラストの相馬藩士相手の大立ち回りが見どころなのですが、殺陣が今イチ。寺尾聰は齢で動けず、向井理は背が高いせいか腰がすわっておらず、こてさきのチャンバラになっています。主人公のキャラは、魅力あるので惜しいです。
『忍べ!右左衛門~THE SKY ATTACK』は、内村光良の“LIFE!”チームが仕掛けるコメディ時代劇の第二弾。元忍者の右左衛門(内村光良)は、かつての忍者仲間・長次(古田新太)から、二束三文で売ってしまった高価な反物を、豪商・仁兵衛(向井理)から奪い返して欲しいと頼まれます。右左衛門は、長次の番頭・文七(バカリズム)とともに仁兵衛の屋敷に潜入。仁兵衛に用心棒として雇われた甲賀忍者の日向(ムロツヨシ)と数馬(伊藤健太郎)、仁兵衛の秘密を探りにきた幕府くノ一のアヤメ(杉咲花)とウズラ(池谷のぶえ)との間で反物をめぐって争奪戦が繰り広げられます。
風の市兵衛SP~天空の鷹』より殺陣は優れていました。伊藤健太郎と殺し屋役の黒羽麻璃央の対決は見事でしたよ。向井理はヘタクソですけどね。斬られ役の絶対数が不足しているので、大立ち回りができなくなっているのを、つくづく感じま~す。