懐かしくて

録画していた『ナバロンの要塞』(1961年/監督:J・リー・トンプソン)を観る。30年以上前に洋画劇場で観て以来の再見です。
1943年、エーゲ海のケーロス島にいる2千の英兵が孤立してしまい、それを救おうにも、島のノド元をおびやかす独軍ナバロン要塞が、ガンとして不落を誇りつつ、睨みをきかせています。海からの攻撃も、空からの猛襲も効果なし。今これを陥とさないと、1週間後に2千の将兵が犬死します。残された方法はただ一つ、特殊部隊が裏から要塞に潜入し、1週間以内に砲台を爆破すること。でもって選ばれたのが、運の強いフランクリン少佐(アンソニー・クエイル)を隊長に、登山家のマロリー大尉(グレゴリー・ペック)、爆破の専門家ミラー伍長(デビッド・ニヴン)、元ギリシャ軍大佐のスタブロウ(アンソニー・クイン)、ナイフの名人ブラウン無線兵(スタンリー・ベイカー)、ナバロン島生まれのパパディモス一等兵(ジェームズ・ダーレン)の6人。嵐の夜にナバロン島の絶壁をよじ登って上陸に成功しますが、フランクリン少佐が負傷し、マロリー大尉が指揮をとることになります。ナバロン島でレジスタンス活動をしているパパディモス一等兵の姉マリア(イレーネ・パパス)とアンナ(ジア・スカラ)と合流した一行でしたが……
敵艦艇との射撃戦に始まり、暴風雨にさらされる小舟、暗闇の中でのロッククライミングと、見せ場の連続で物語が展開していきます。裏切者の存在や時間との戦いが加わり、娯楽映画の要素がテンコ盛り。アリステア・マクリーンの原作をカール・フォアマンが見事に脚色しており、ディミトリ・ティオムキンの音楽もグッド。J・リー・トンプソンの初期の監督作品ですが、その後、名前だけで監督している感じで、この作品を超えるものはありませんでしたねェ。

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画像は左から、イレーネ・パパス、ジェームズ・ダーレン、アンソニー・クエイル、デビッド・ニヴン、グレゴリー・ペックアンソニー・クインスタンリー・ベイカー、ジア・スカラ。