古風な形式

友人から届いた『銃弾』(1943年/監督:レスリー・セランダー)を観る。鉄道建設をめぐる争いを描いた西部劇です。
19世紀半ばのカンサス、鉄道会社のベント(リチャード・ディックス)は鉄道建設の測量を行いますが、輸送馬車で運輸事業を独占していたマー(リー・J・コップ)に妨害されます。マーの娘ヴィー(ジェーン・ワイアット)はベントに好感を持っており、地域のために鉄道は必要とベントに協力。最初は対立していたマーの部下ギデオン(アルバート・デッカー)もベントの考えに共鳴し、ベントの下で働きます。ベントのライバルである鉄道会社のクラントン(ビクター・ジョリー)は、工事妨害を図ってマーに接触しますが……
完全無欠な主人公に卑怯な手を使って妨害する悪党、友情に三角関係が絡んで、集団銃撃戦がクライマックスという1940年代までの定型的な西部劇といえます。リチャード・ディックスと結ばれるジェーン・ワイアットの父親役でリー・J・コップが出演しているのですが、コップは1911年生まれで当時は32歳。娘役のジェーン・ワイアットより1歳年下、リチャード・ディックスより18歳も年下ですよ。メイキャップで老け顔にしていますが、いくら何でも、これはねェ。珍しいところでは、懐かしの海外ドラマ『スーパーマン』のジョージ・リーブスがディックスの部下役で出演していました。齢のせいかディックスの動きが悪く、お寒い作品で~す。

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画像は、リチャード・ディックスとジェーン・ワイアット。