映画音楽の巨匠

エンニオ・モリコーネ(91歳)さんが亡くなる。東京エンニオ・モリコーネ研究所:編・著の『エンニオ・モリコーネ映画大全』(洋泉社:2016年4月18日初版発行)によると、2015年までの映画・テレビ作品(1961年の「IL FEDERALE」から2015年の「ヘイトフル・エイト」まで)は428本もあります。
モリコーネの凄さは、その分量ですね。1960年代後半は書きに書きまくり、年間20本以上の映画音楽を担当しています。2週間に1本という割合です。安手のプログラムピクチャーでもモリコーネの音楽が惹きたてるという良い仕事をしています。出来の悪いマカロニウエスタンでも、モリコーネの音楽によって救われた作品が数多くありましたなァ。
モリコーネの音楽の特徴は、リズムを強く押し出し、ヴォーカルを楽器のように操るハーモニーに不協和音を多用した奇抜なアレンジ。映画の主題をすくい取る巧みなメロディ。原始的な音楽と現代音楽が同居する矛盾が“アクの強い音楽=モリコーネ節”で、カルトなモリコーネファンを生み出しました。
画像は、モリコーネの全てが手軽にわかるCD6枚組『エンニオ・モリコーネ アンソロジー』ボックス。サントラの世界だけでなく、モリコーネがアレンジしたムードミュージックやヴォーカルが聴け、モリコーネの幅広さがわかりま~す。

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