子供向け不条理ドラマ

録画していた『怪物はささやく』(2016年/監督:J・A・バヨナ)を観る。パトリック・ネスの児童文学を映画化したダークファンタジーです。

母親(フェリシティ・ジョーンズ)と二人暮らしの13歳の少年コナー(ルイス・マクドゥーガル)は、学校ではいじめられ、母親は病気でコナーの世話をする祖母(シガニー・ウィーヴァー)はしつけが厳しくて、毎夜悪夢にうなされています。そんなある日、不気味な大木の怪物(声:リーアム・ニーソン)が出現。「お前に三つの物語を話す。4つめはお前がお前の真実の物語を話せ」と告げて、毎夜コナーのところへやってきて物語を話し始めますが……

怪物は母と主人公を繋ぐ存在で、三つの物語で主人公に世の中の不条理を教えます。物語部分をアニメにしたのは、ラストへの伏線となっていてグッド。愛する者との別れという暗い話ですが、美しい映像や語り口で心に響きます。だけど、主人公と同じ年ごろの観客にこのテーマが理解できるか疑問ですな。親の解説が必要で~す。

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