今度はマカロニ西部劇

友人が送ってくれた『カットスロート・ナイン』(1972年/監督:ホワキン・ロメロ・マルチェント)を観る。タランティーノの『ヘイトフル・エイト』に影響を与えたとされるマカロニウエスタンです。

妻を殺されたブラウン軍曹(ロバート・ハンダー)は、娘のサラ(エマ・コーエン)を連れて7人の囚人の護送任務につきます。7人の中にいる妻を殺した犯人を見つけるためだったのですが、金塊目当ての山賊たちに襲撃されて馬車は大破。雪が舞い散る極寒の中を、歩いて山越えをすることになり、一軒の山小屋にたどり着きますが……

マカロニらしくツッ込みどころは満載。主人公だと思っていたロバート・ハンダーは途中で殺されてしまうし、ヒーロー不在の西部劇というより不条理劇ですな。スプラッターホラーに近い残酷描写(稚拙で気持ち悪いだけ)には辟易しますし、ストップモーションやフラッシュバックなど演出は工夫しているものの繋ぎが悪くて効果は今イチ。銃撃戦メインのマカロニが好きな私としては、救いのない異色マカロニはストレスが溜まるだけで、パスしたい作品で~す。

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