最後に

録画していた『初恋』(2019年/監督:三池宗史)を観る。若いボクサーとシャブ中の少女が出会い、裏社会の抗争に巻き込まれながら惹かれあっていくバイオレンス・ラブアクションです。
ボクサーの葛城レオ(窪田正孝)は、医者(滝藤賢一)から脳腫瘍で余命わずかと知らされて自暴自棄になり、歌舞伎町をさまよっていると、必死で逃げる少女モニカ(小西桜子)と出会い、追ってきた刑事の大伴(大森南朋)をパンチ一発で倒します。大伴はヤクザの加瀬(染谷将太)と組む悪徳刑事。加瀬はモニカを囲って売春させている同じ組のヤス(三浦貴大)を殺して麻薬を奪います。モニカが持ち逃げしたことにしようとするんですが、モニカは逃走。大伴と加瀬は証拠を消すためにモニカを追い、モニカを使って麻薬を奪ったのは中国マフィアと考えたヤスの兄貴分・権藤(内野聖陽)は中国マフィアを追い、内通者からそのことを知った中国マフィアはモニカが麻薬を持っていると考えてモニカを追います。レオは成り行きからモニカの逃亡の手助けすることになりますが……
計画がどんどん狂っていく時の染谷将太の演技がバツグン。染谷将太が主役かと思いましたよ。真面目演技の窪田正孝がかすんじゃいましたね。それと、ヤスの愛人役のベッキーのハチャメチャぶりの可笑しさ。染谷将太といい勝負です。初期の作品と比べるとパワーが落ちているものの、やっぱり三池宗史の持ち味は、裏社会を描いたバイオレンス映画で~す。

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