録画していた『実録外伝 大阪電撃作戦』（1976年／監督：中島貞夫）を観る。1960年に発生した山口組と明友会の抗争をモデルにした実録ヤクザ映画です。
昭和35年、大阪では戦後派不良グループの双竜会と昔ながらの暴力団組織が対立。しかし、双竜会のチンピラを痛めつけた石村組を他の組が見捨てたことから、大阪侵攻を計画していた日本最大の暴力団組織・神戸川田組の山地（小林旭）は、新興暴力団の大東（成田三樹夫）を舎弟にし、石村（小松方正）に接触。南原組の宮武（梅宮辰夫）は、双竜会と同盟し、山地の暗殺を企てます。南原組の高山（渡瀬恒彦）と双竜会の安田（松方弘樹）が山地を襲撃しますが暗殺は失敗。南原（織本順吉）が山地に詫びを入れ、双竜会と縁を切って山地に全面協力を約束したことから、宮武は高山に大阪から出るように命じますが、高山はいずこへともなく姿を消します。一方、南原の裏切りで動揺した双竜会会長の趙（室田日出夫）は、安田に暗殺隊解散を命令。高山を見つけた安田は、山地暗殺で意気投合。そんなおり、南原が経営するクラブで安田は川田組長（丹波哲郎）に絡み、川田の舎弟に重傷を負わせます。山地の指令で双竜会狩りが開始され……
負け組の視点から描いているのが中島貞夫らしいところです。『仁義なき戦い』を意識して演出しており、バイオレンス・シーンの迫力、劇中に流れる津島利章の音楽など、イメージが重なりますね。松方と渡瀬が一番ギラギラしていた時代で、ヘタレ親分に従わず破滅していく狂犬ぶりがグッドで～す。
