本日も

録画していた『狂った野獣』(1976年/監督:中島貞夫)を観る。二人組の凶悪犯にバスジャックされた乗客を描くアクション映画です。

目がかすんで事故を起こし、失職したテストドライバーの速水(渡瀬恒彦)は、宝石店から多額の宝石を盗み、高飛びしようと路線バスに乗ります。そこへ銀行強盗に失敗した谷村(川谷拓三)と桐野(片桐竜次)が乗り込んできてバスジャック。チンドン屋やらホステスなど様々な乗客はパニックになります。バスの運転手には心臓病の持病があり……

これは、川谷拓三と片桐竜次の映画ね。彼らの代表作にあげてもいいくらいです。予算2千万円の添え物作品ということで、中島貞夫が手腕を発揮。オールロケで、高い役者も出ていません。1番金がかかるのが、この作品の売り物であるカースタントなんですが、バス代が補強費含めて150万円、8台のパトカーが1台10万円で、それらは走ればいいというだけの中古車。映画では8台以上のパトカーが横転してブッ壊れるのですが、フィルムの裏焼きでごまかしたとのこと。つまり、右の横転する車と左に横転する車は同じなのね。渡瀬恒彦は自らスタントを希望し、バスの運転のために大型免許を取ったとのこと。最初の方のバスアクションのシーンは免許取得が間にあっていないので運転しているのは別人ね。

中島貞夫の演出はパワー全開で、上出来のB級映画に仕上げていま~す。

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