たまには読書

風野真知雄:著の『西郷盗撮』(角川文庫:2014年11月25日初版発行)を読了。剣豪写真師・志村悠之介が活躍するシリーズ第1作です。

主人公は北辰一刀流の達人ですが、剣を捨て写真師になった元幕臣・志村悠之介。勝海舟が写真館のウインドウに飾ってあった写真を見て驚くところから物語は始まります。それより20年前、悠之介は警視総監の川路利良から下野して鹿児島に帰った西郷隆盛の写真を撮るように密命を受け、仕込み刀と小型写真機を携えて鹿児島に潜入。西郷の写真を撮ろうとしている美しい女写真師や洋行帰りの写真師と知りあいます。悠之介より先に潜入していた写真師は何者かに殺されており、悠之介も何者かに襲われます。西郷の側近・桐野利秋とひょんなことで知りあった悠之介は、西郷に接近しますが……

“妻はくノ一”や“耳袋秘帖”などシリーズ物の多い著者の最初のシリーズです。悠之介に西郷盗撮を依頼した川路利良は偽者で、西郷の写真をめぐって謎と陰謀が交錯する歴史ミステリーになっています。好きなジャンルなので、続きを読むことにしま~す。

 

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