録画していた『黄金の日日』の第1~3回を観る。1978年に放送されたNHK大河の再放送です。戦国末期、海外に雄飛した堺の豪商・呂栄助左衛門を軸に描く歴史ドラマ。原作は城山三郎で、市川森一が脚色。
物語は、永禄11年の秋、足利義昭(松橋登)を擁立し、天下布武を目指して上洛した織田信長(高橋幸治)が、矢銭(軍用金)の献上を断った堺を包囲したところから始まります。抗戦的な能登屋(志村喬)や津田宗及(津川雅彦)に対して、今井宗及(丹波哲郎)は堺の町を救うために信長との和議を計画。千利休(鶴田浩二)や小西隆佐(宇野重吉)の助言で、名器・松島の茶壷を持って信長に会いに行きます。護衛として連れて行くのが、納屋番の助佐(市川染五郎=現:2代目松本白鸚)、飛脚番の石川五右衛門(根津甚八)、鉄砲鍛冶師の杉谷善住坊(川谷拓三)の三人。信長との交渉は上手くいき、後でお膳立てしたのが木下藤吉郎(緒形拳)だったことがわかります。助佐は納屋番から念願だった水夫になり、琉球丸の船長・才三(花沢徳衛)の下で船員修行開始。
『太閤記』で信長と秀吉を演じた高橋幸治と緒形拳が、同じ役で共演するという心憎いキャスティングです。鶴田浩二と丹波哲郎は、これが大河ドラマ初出演。小西行長と高山右近の役で、若き日の小野寺昭と鹿賀丈史が顔を見せています。それに夏目雅子もね。最近の大河にはない重厚さで~す。