これで最後

DVD『夕日と拳銃』の第11~最終回を観る。

相争っている馬賊たちの調停に成功した伊達麟之介(工藤堅太郎)は、大地主・朱徳善(大原譲二)の土地を借りて逸見六郎(小松方正)たちと農耕生活に入ります。逸見はおこう(今井和子)と結婚。しかし、平和もつかのま、関東軍南満州鉄道を爆破し、馬賊討伐の名を借りて、満州各地を侵略……(11回)

麟之介は、親友の馬賊・九曜山(江見俊太郎)に危険を知らせますが、九曜山の妹・アロン(嘉手名清美)が関東軍に殺され、九曜山は日本軍と戦うために中国国民軍に参加。中国を相手にしているだけでも苦戦しているのに、日本は米国と開戦。戦況がどんどん悪くなる中、山岡慎太郎(田浦正己)が麟之介を訪ねてきます。慎太郎はソ連に和平仲介を依頼する密命を受けており、麟之介に国境越えを依頼しますが……(12回)

和平交渉に反対する浅井天涯(南道郎)に襲われ、負傷した慎太郎に代わって麟之介が和平交渉のためにモスクワに出立。しかし、抗日ゲリラによって同行した開拓村の仲間を失い、自分を助けてくれた馬賊(富田仲次郎)の中国軍に襲われ、自身も傷を負って中国軍に捕えられます。日本は敗戦し、麟之介は軍事裁判で死刑となり、生涯を終えます……(最終回)

時の流れが雑になっており、最後の方は端折りすぎ。五族(満州人・蒙古人・漢人朝鮮人・日本人)共和と王道楽土を信じ、満州桃源郷を造る夢と現実とのギャップに苦しむ姿も未消化。男のロマンを描く題材としてはもってこいなのですが、ロケ地や騎馬戦闘アクションなどの問題があって無理でしょうね。

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