週に1度は西部劇

録画していた『縛り首の木』(1959年/監督:デルマー・デイビス)を観る。過去の暗い影をひきずる孤独な男を描いた西部劇です。

開業するために金鉱の村にやってきた医師のジョー・フレイル(ゲーリー・クーパー)は、金を盗もうとしてフレンチイ(カール・マルデン)に撃たれた若者ルーン(ベン・ピアザ)を救出。ルーンはフレイルの診療所で働きます。駅馬車が強盗に襲われ、乗客は皆殺し。暴走した馬車から放り出された女性エリザベス(マリア・シェル)をフレイルが治療します。快方したエリザベスは、フレイルを慕いますが、フレイルは彼女のことを想いながらも、何故か拒絶。エリザベスはルーンとともに診療所を出て、フレンチイと金鉱採掘を始めますが……

ゲーリー・クーパーが主演した最後の西部劇であり、『折れた矢』『決断の3時10分』『カウボーイ』といった当時としては新感覚の異色西部劇を作ったデルマー・デイビスの最後の西部劇です。音楽はマックス・スタイナーで、マーティ・ロビンスが歌う主題歌「ハンギング・トゥリー」はヒットし、スタンダード・ナンバーになっています。

エリザベスがスイスから移住してきた女性ということで、ヨーロッパ女優のマリア・シェルを起用するなど、デルマー・デイビスは力の入った演出をしています。カール・マルデンジョージ・C・スコットのクセのある演技もさることながら、崖からの鳥瞰映像など構図に凝っており、映像で見せる作品になっています。カメラワークを楽しむだけで、満足できま~す。

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本日より関西旅行に出かけますので、5日まで日記を休みます。コロナ騒ぎの中ですが、宣言前に予約していたのでね。