題名に騙されて

録画していた『エージェント・スミス』(2019年/監督:フィリップ・ノイス)を観る。FBIへの情報提供者になった女性を描いた実話に基づくクライムアクションです。

麻薬密売人キャッシュ(ジョニー・ノックスヴィル)の妻として裏社会で生きるスーザン・スミス(エミリア・クラーク)は、転居して新生活を送ることを夢見ています。そんな中、麻薬所持をFBIのパットナム(ジャック・ヒューストン)に見つかり、パットナムは罪を問わない代わりにキャッシュら密売人の情報を探るようにスーザンに要請。パットナムに惹かれたスーザンは銀行強盗をした仲間の情報を売り、パットナムは犯人逮捕に成功。危険な日々の中、いつしかスーザンはパットナムと肉体関係を持つようになり、パットナムとの生活を夢見るようになります。しかし、パットナムには妻がおり、他の密告人から大きな麻薬取引の情報がもたらされたことからパットナムはスーザンを遠ざけるようになり……

虐げられていた女が悪党たちに復讐していくクライムアクションを期待していたら、薬物依存の女に一方的に惚れられ、肉体関係を持ったばかりに身の破滅をしていくFBI捜査官の物語でした。主人公に感情移入できず、後味の悪い作品です。実話ということで、時代設定は1988年ですが、地方の貧困白人層の荒んだ生活というのは現在でも変わっていないらしく、アメリカの社会問題を扱っているともいえま~す。

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