田村正和主演のテレビ時代劇『新吾十番勝負』の27~39話(最終回)を観る。
1話完結で、様々な剣豪と1対1で対決します。最初の頃は、演技も殺陣も今イチ。タイトルオープニングでの「ははうえ~!」の絶叫には目を覆いたくなりましが、回を追う毎にレベルアップしてきて、タイトルオープニングが凛々しい殺陣シーンに替わった頃には、演技も殺陣もサマになってきました。
全体を通すストーリーは、オイオイと言いたくなるような展開ですが、松山容子・内田良平・小池朝雄・天知茂などの豪華ゲストとの1対1の決闘は、それぞれ工夫があり、見応えのある殺陣になっています。多数相手の大立ち回りよりも、緊張感があってグッド。特に、武田一真役の南原宏治との最終対決は、最後の勝負にふさわしい見事な殺陣を見せてくれます。
田村正和は気品のある顔に暗さをにじませ、葵新吾はピッタシ。眠狂四郎のようなニヒルな役も悪くありませんが、若き日の颯爽たる貴公子ぶりも良いですよォ。月形龍之介が立っているだけで剣の達人という風格を持っているように、どんな高貴な役をやっても凡俗なところが出てくる役者と違って、生まれながらの貴種が漂っていま~す。
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新吾十番勝負(田村正和版): 懐古趣味 (webry.info)