週に一度は西部劇

西部劇パーフェクトコレクションに収録されている『荒野の血闘』(1952年/監督:ルイス・キング)を観る。劇場未公開の、野生馬を愛馬にしたカウボーイと馬との友情物語です。

マット(ボブ・スティール)たちと野生馬の狩りをしているベン(スティーブ・コクラン)は、素晴らしい黒馬を捕まえ自分の愛馬にしようとしますが、マットがその馬をトレイシー(レイ・ティール)に売ってしまいます。トレーシーは黒馬をワイルドファイアーと名付け、ロデオの荒馬乗りの賭け(ワイルドファイアーに何秒乗っていられるか)で荒稼ぎ。ベンは黒馬が酷い扱いを受けているので買い戻そうとしますが、トレーシーには売る気がなく、忍び込んで馬を逃がします。野生馬に戻った黒馬をベンは再び捕まえて調教。親切な老牧場主キャス(ハリー・アントリム)の孫娘ジェニー(シェリー・ジャクソン)と仲良くなり、キャスの牧場で働き始めます。平穏な日々が続く中、ロデオの見世物にされていたライオンが逃げ出し、キャスの牧場へ。黒馬を取り戻そうとするトレーシーも現れ……

平板な物語展開で人間ドラマやアクションには見るべきところはなく、見せ場は血闘する馬とライオンの対決。CG特撮のなかった時代で、別映像を編集で合成したり、剥製のライオンを巧く用いたりして、意外と迫力ある戦いになっていました。IMDbによると、黒馬はワイルドファイアー・ザ・ホースとクレジットされており、『シエラ』(1950年)や『キャトル・ドライブ』(1951年)でも、野生馬の群れを率いて疾駆する美しい姿を見せていま~す。

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