週末読書

山根貞男:著の『東映任侠映画120本斬り』(ちくま新書:2021年8月10日第1刷発行)を読了。デアゴスティーニから発行された『東映任侠映画傑作DVDコレクション』第1号(2015年2月3日)から第120号(2019年8月27日)のなかの作品解説を加筆・編集したものです。

大学時代、リアルタイムで任侠映画に親しみ、その後もテレビで折に触れて観てきた私にとって、山根貞男の解説は気になるところ。高倉健の日本侠客伝・昭和残侠伝・網走番外地・新網走番外地鶴田浩二の博奕打ち、藤純子の緋牡丹博徒・日本女侠伝、菅原文太の現代やくざ・関東テキヤ一家・まむしの兄弟などのシリーズは全作品網羅。だけど、本格的任侠映画の第1号と云われている鶴田浩二博徒シリーズが抜けているのはおかしいです。作品を選んだのが、デアゴスティーニなので山根貞男のせいじゃないんですけどね。それと今イチの作品でも、その作品の良いところを見つけて解説しているのも辛いところね。

まえせつで、東映任侠映画の誕生からその後の展開と終焉までを適確に解説(『博徒』についても深く触れている)しており、読み応えがありました。まえせつだけで充分お金がとれま~す。

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