週に一度は西部劇

DVDで『腰抜け二挺拳銃』(1948年/監督:ノーマン・Z・マクロード)を再見。西部劇史に残るコメディ西部劇です。

入獄していたカラミティ・ジェーン(ジェーン・ラッセル)は恩赦を条件にインディアンに武器を売っている密売人捜査の密偵になります。彼女はお人好しの歯科医・ポッター(ボブ・ホープ)の馬車に飛び乗り、武器が運ばれている幌馬車隊に加わり、密売人がいる町へ。途中でポッターが道に迷い、インディアンに襲われますが……

西部劇のパロディといっても、戦前の西部劇の定型パターンがネタになっているので、若い人にはピンとこないかもしれませんね。それでもボブ・ホープの軽妙なギャグは笑えます。

この作品は、日本では1949年12月(50年の正月映画)に公開され大ヒット。日本での最初のカラー西部劇でした。この作品の前にカラーで撮られた『西部魂』や『モホークの太鼓』が公開されているのですが、日本での上映はモノクロフィルム。ちなみに、日本での最初の正統カラー西部劇は『サン・アントニオ』です。

50年9月には、『腰抜け二刀流』なるパクリ映画が公開。森繁久彌の初主演映画で、手裏剣名人の女隠密(轟夕起子)が、ガマの油売り(森繁久彌)を利用して幕府転覆の陰謀を探る物語。馬車の上で森繁が提灯を横にしてプカプカやりながら、轟夕起子が「ボタンとリボン」の替え歌を歌うんですよ。

劇中でボブ・ホープが小型アコーディオンコンサーティーナ)を弾きながら歌った「ボタンとリボン」は、アカデミー主題歌賞を受賞しています。ダイナ・ショアがカバーしてミリオン・ヒット。「ボタンとリボン」といえば、今ではダイナ・ショアの歌の方が有名になっています。

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画像は、ジェーン・ラッセル。身長173センチ、体重61キロ、バスト91センチ、ヒップ97センチと大型グラマーぶりを見せ、1950年度のピンナップ女優1位でした。